未分類

楽器演奏をする人が多い都道府県は?【最新版】データで見る日本の音楽事情②

今回の記事について

地域や年代によって楽器をする人の割合は違う?

男性と女性、どちらが多い?


本記事は

「平成18年社会生活基本調査結果」

「平成23年社会生活基本調査結果」

「平成28年社会生活基本調査結果」

(いずれも総務省統計局より)

を基に当メディアがまとめた情報をご紹介します。

社会生活基本調査とは?

国民の社会生活の実態を明らかにするための基礎資料を得ることを目的として、5年ごとに実施される基幹統計調査です。
調査結果から「楽器の演奏」を含む33から34項目の趣味、娯楽を行う人の数などを知ることができます。


ちなみに

2022年5月時点で最新の調査である「令和3年社会生活基本調査」は実施済みではあるものの未公開のため、

2016年までのデータを「最新版」としてご紹介しております。





関連


こちらの記事では日本の10歳以上の推定人口に対して、約10.9%にあたる1240万人が「楽器の演奏」を行っている

ということについてご紹介しました。


今回は性別、年代、地域といった区分別に、その人数の中身を見ていきたいと思います。

是非最後までご覧ください。

年代別楽器人口


まずは年代別の数値をご紹介します。

以下の表は2016年の「楽器の演奏」行動者数と行動者率を年代別に表したものです。

年代行動者数行動者率
10〜14歳179万人32.58%
15〜19歳145.6万人24.23%
20〜24歳106.1万人17.4%
25〜29歳89.1万人14.04%
30〜34歳94.2万人13.08%
35〜39歳101.8万人12.63%
40〜44歳101.3万人10.52%
45〜49歳79.7万人8.66%
50〜54歳72.5万人9.27%
55〜59歳57.7万人7.73%
60〜64歳59.7万人7.45%
65〜69歳64.9万人6.44%
70歳以上88.5万人4.04%
2016年:年代別、「楽器の演奏」行動者数と行動者率(平成28年社会生活基本調査を基に当メディアで作成)



概ね若い世代ほど多く年配になるほど減っていくことがわかります。

特に10代は約30%もの人が、楽器の演奏をしています。


ちなみに

この調査では「授業として行うものは除く」「部活動、クラブ活動で行うものは含む」とされています。



20代になると約半分の16.7%ほどになってしまいます。

やはり小中高で所属する部活動や習い事は、大人になってからも続ける人は少ないのでしょうか。

また下記の表のように過去の調査年の数値も合わせてみると、40代以上の行動者数は10代〜30代の行動者数と比べて上昇傾向にあることがわかります。

年代2006年
(行動者数/行動者率)
2011年
(行動者数/行動者率)
2016年
(行動者数/行動者率)
10〜14歳198.9万人/33.24%186万人/31.57%179万人/32.58%
15〜19歳171.0万人/26.77%143.3万人/23.71%145.6万人/24.23%
20〜24歳136.8万人/18.88%101.6万人/16.09%106.1万人/17.4%
25〜29歳100.8万人/12.68%83.9万人/11.72%89.1万人/14.04%
30〜34歳113.6万人/11.88%83.7万人/10.42%94.2万人/13.08%
35〜39歳107.1万人/11.64%98.6万人/10.23%101.8万人/12.63%
40〜44歳89.9万人/11.36%87.9万人/9.51%101.3万人/10.52%
45〜49歳70.4万人/9.24%73.5万人/9.31%79.7万人/8.66%
50〜54歳50.8万人/6.11%56.8万人/7.52%72.5万人/9.27%
55〜59歳47.7万人/4.47%47.2万人/5.76%57.7万人/7.73%
60〜64歳33.1万人/4.14%46.1万人/4.40%59.7万人/7.45%
65〜69歳28.6万人/3.84%31.4万人/4.08%64.9万人/6.44%
70歳以上42.7万人/2.47%51.4万人/2.58%88.5万人/4.04%
年代別、「楽器の演奏」行動者数と行動者率の推移(各年の社会生活基本調査を基に当メディアで作成)



2006年と2016年の年代別の「楽器の演奏」行動者数の比較を見ると、

39歳まではどの年代においても減少していますが、40歳以上はどの年代においても上昇しています。

つまり、前の記事でご紹介した「2016年の調査で「楽器の演奏」行動者率が上昇し、行動者数は15年ぶりに1200万人を超えた」というのは、40代以上の貢献が大きいと言えるでしょう。


男女別楽器人口

男性
(行動者数/行動者率)
女性
(行動者数/行動者率)
2006年443.4万人/8.0%748万人/12.8%
2011年414.5万人/7.5%677万人/11.6%
2016年482.6万人/8.7%757.3万人/13.0%
男女別、「楽器の演奏」行動者数と行動者率(各年の社会生活基本調査を基に当メディアで作成)



上記の表は男女別の「楽器の演奏」行動者数と行動者率です。

どの年においても男性より女性の方が「楽器の演奏」行動者数も行動者率も多いことがわかります。



さらに2016年の数値を年代別に分けたものが下記の表です。

年代男性
(行動者数/行動者率)
女性
(行動者数/行動者率)
10〜14歳57.9万人/20.59%121.1万人/45.15%
15〜19歳50.0万人/16.22%95.6万人/32.67%
20〜24歳41.0万人/13.14%65.1万人/21.88%
25〜29歳40.1万人/12.40%49.0万人/15.75%
30〜34歳40.5万人/11.10%53.6万人/15.09%
35〜39歳40.1万人/9.83%61.7万人/15.51%
40〜44歳39.3万人/8.07%62.0万人/13.01%
45〜49歳32.6万人/7.03%47.1万人/10.31%
50〜54歳32.9万人/8.41%39.6万人/10.15%
55〜59歳25.7万人/6.93%32.0万人/8.53%
60〜64歳25.7万人/6.54%34.0万人/8.33%
65〜69歳24.7万人/5.09%40.2万人/7.70%
70歳以上31.8万人/3.41%56.4万人/4.49%
年代別、男女別、「楽器の演奏」行動者数と行動者率(2016年の社会生活基本調査を基に当メディアで作成)



どの年代においても男性より女性のほうが楽器演奏をする人が多いことがわかります。

特に10代の女性は、同じ年代の男性の倍以上の人数が楽器の演奏を行っています。

この年代の女性は人口あたりの行動者率も高く、10代の女性の10人中3~5人が楽器の演奏を行っているという事がわかります。


都道府県別楽器人口

都道府県別の「楽器の演奏」行動者数です。

「楽器の演奏」行動者数が多い都道府県[TOP5]

  • 1位「東京都」→約1771万人
  • 2位「神奈川県」→約1135万人
  • 3位「愛知県」→約801万人
  • 4位「大阪府」→約791万人
  • 5位「埼玉県」→約769万人

まずはシンプルに楽器演奏をする人の数のランキングです。

やはり人口が多い都道府県が有利で、これ以下の順位も人口が多い「千葉県」「兵庫県」などが続きます。

ちなみに下位3位もやはり、人口の下位3位と同じ都道府県でした。

あえて名前は出しません



人口あたり「楽器の演奏」行動者率が多い都道府県[TOP5]

  • 1位「東京都」→14.34%
  • 2位「神奈川県」→13.81%
  • 3位「滋賀県」→12.69%
  • 2位「京都府」→12.40%
  • 3位「兵庫県」→12.04%

次に、人口あたりの行動者率のランキングです。

ここには意外な滋賀県が3位にランクイン!

また、人口集中地区(簡単に言うと田舎過ぎる所を除いた地区)でのランキングだと滋賀県が1位

ちなみに数でランクインしていた愛知県、大阪府はというと、

愛知県→6位(惜しい!)

大阪府→20位(どうした!?)

実は大阪府は楽器の演奏をする人自体は多いですが、人口あたりの楽器演奏者数はけっこう低いです。



その他、楽器の演奏をする人の傾向

楽器の演奏は行動頻度が多い

総数年/1〜4日年/5〜9日月/1日月/2〜3日週/1日週/2〜3日週/4日以上
行動者数1240万人332.1万人120.5万人172.8万人124.6万人142.7万人120.9万人145.0万人
全体に対する割合26.78%9.71%13.93%10.04%11.50%9.75%11.69%
頻度別「楽器の演奏」行動者数と割合(各年の社会生活基本調査を基に当メディアで作成)



上記の表は、上段が2016年の「楽器の演奏」行動者数を頻度ごとに表したもの、下段は総数(1240万人)に対する割合です。

楽器の演奏は比較的、行動頻度が多い趣味・娯楽の部類です。

例えば、週1回以上行う層は「楽器の演奏」の場合は全体の32.97%ですが、

行動者数の多い「映画館以外での映画鑑賞」だと19.55%「映画館での映画鑑賞」だと1%以下です。


ちなみに

「楽器の演奏」と同様に、週1回以上行う層の多い他の趣味・娯楽行動は

「園芸・庭いじり・ガーデニング」→30.03%

「読書」→37.49%

「テレビゲーム・パソコンゲーム」→54.64%



楽器の演奏をする人が多い職業は教員

「楽器の演奏」行動者を職業別で見ると、教員は楽器の演奏をすることが多いことがわかりました。

教員の総数のうち約25.3%、さらに女性の教員だと36.1%の人が楽器の演奏を行うようです。


ちなみに

その他に行動者率が多かった職業は

男性:「その他の専門的・技術的職業従事者」→17.7%

女性:「保安職業従事者」→24.5%



まとめ

年代別

若い世代の方が楽器の演奏をする人数は多く、年をとるにつれ減っていく。
近年、40代以上の人数が上昇傾向。


男女別

男性より女性の方が多い。
特に10代女性がとくに多く、男性の約倍の人数が楽器の演奏を行う。


地域別

楽器の演奏を行う人数は、ほぼ人口の多さに比例する。
人口あたりの行動者率は滋賀県が意外と高く、大阪府が意外と低い。


その他

「楽器の演奏」は趣味・娯楽の中でも行動頻度が多い。
教員は「楽器の演奏」行動者率が高い。


今回は楽器の演奏を行う人の数の詳細についてご紹介しました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

-未分類
-, , , , ,