今回は『超個人的おすすめイコライザー』をご紹介します。
是非最後までご覧ください。
ポイント
本記事は2018年7月に公開した記事を一部改修して再公開しております。
イコライザーとは?
コチラの記事でもご紹介しましたが「イコライザー(Equalizer,EQ)」とは、
特定の周波数の音域だけ音量を上げたり下げたりすることが出来るエフェクターです。
おススメ機種の紹介の前に、イコライザーの基本的な部分についてご紹介します。
イコライザーの種類
イコライザーには「グラフィック・イコライザー(グライコ)」と「パラメトリック・イコライザー(パライコ)」があります。

上記画像左がグライコで、多くの帯域(バンド)をコントロールできる、どこが増減されているのかがわかりやすいといった特徴があります。
コントロール部は上下に動かすようになっており、真ん中がゼロで上に行くとその帯域の音量が上がり、下に行くと下がります。
それに対して右のパライコは、大体2~4バンドをコントロールすることができる、一つあたりのコントロールの帯域の幅が広いので、効きが明確で直感的です。
コントロール部は回すタイプのノブで真ん中がゼロで左にまわすと音量が下がり、右にまわすと上がります。

パライコのコントロールは稀に、左振り切りがゼロの場合があります。
イコライザーの役割
エレキギターにおいてイコライザーは、
主に出すぎているところや足りないところの補正としての使い方と、
音にキャラクターを持たせるという使い方の2つの役割があります。
また、それをエフェクトペダルで操作できるということは、
ライブ時に曲中の特定の箇所だけにかける、といったような使い方も出来ます。
総じて
- モワッとした低音域の音量を下げる
- ギターソロ時に耳の痛い中高音域を下げる
- 大サビのフレーズできらびやかさを出すために高音域を上げる
といった使い方ができます。
MXR / M108S 10 Band Graphic EQ
定番、10バンド・グラフィックイコライザー、M-108のコントロールを継承しつつ、ノイズリダクション回路を追加し、更にトゥルーバイパス化。加えて出力を2系統として多彩に使用出来るようにした製品です。
バンド周波数は: 31.25Hz, 62.5Hz, 125Hz, 250Hz, 500Hz, 1KHz, 2KHz, 4KHz, 8KHz, 16KHz
となっていて、角周波数ごとに12dB幅でブースト&カット可能となっています。
また、Input GainとOutput Volumeを設けてあり、EQ使用時の音量の変化などにもきめ細かく対応可能です。
モリダイラ楽器 / M108S 10-Band Graphic-EQ より引用
まず最初にご紹介するのはグライコの定番、「MXR / M108S」です。
Jim DunlopのM-108がいつの間にか廃盤になりその後継機種としてリリースされたのがこのM108S!
サウンド面は、過度な色付けがなく、限りなくナチュラルなイコライジングができます。
ちなみにフェーダーに青色のLEDがついていて、オンにするとバカまぶしいです。
JHS Pedals/Colour Box
2012年、私はギターペダルの世界において今まで行われていなかったようなトーンシェイピング・デバイスの奇抜なアイデアを思いつきました。それは、私が愛して止まないエレクトリックギターの“ダイレクト・イン”レコーディングのサウンドを再現できるペダルを製作することでした。BeatlesやSpoon、Wilco、Steely Danといったバンドは長年にわたってこの手法を採用していましたが、ライブで再現することはほとんど不可能だったのです。
このペダルで自分の機材をNeve®のスタジオコンソールと同等のトーンにトランスフォームしたかったのですが、それは簡単な作業ではありませんでした。しかし、多くの試行錯誤や実験、そして作業のやり直し等を経て、このコンセプトは我々の想像をはるかに超えるものへと進化しました。
2014年にロンドンにあるアビー・ロードスタジオで最初のデモビデオを撮影したとき、このアイデアが我々が今まで製作してきた製品の中で最もユニークなプロダクトに進化したことを確信しました。様々な楽器との互換性を備えた本格的なスタジオグレードのプリアンプ/EQ/ディストーションペダルとして完成したColour Boxは、私がずっと追い求めていた以上の成果でした。
JHS PEDALS / Colour Box V2 より引用
このペダルに関してはイコライザーというくくり方をするのはすこし違っていて、
いわゆる、チャンネルストリップ的な役割のペダルですね!
チャンネルストリップとは?
ミキシングコンソールの1チャンネル分の役割を果たすもので、
プリアンプとEQセクションが一体になっている物や、それにコンプやリミッターが付加されたものもあります。
このペダルではEQセクションに加え、プリアンプセクションとハイパスフィルターが搭載されています。
このペダルは全世界の有名スタジオに置かれていた"Neve"のミキシングコンソールをモデルにしていて、
The BeatlesやLed Zeppelin等が実際にしたコンソールにダイレクトイン!のサウンドが足元で再現できてしまうんです!!
EQの効きもコンソールならではのナチュラルなイコライジングが可能になっていて、
更にトグルスイッチでオンオフ可能なハイパスフィルターは可変式で60Hz~800Hzの間で任意に設定できちゃうんです!
しかも、オールアナログ回路を採用されているのも推しポイント+1ですね!
サウンド面をみてもかなり高いクオリティで完成されていて本物のコンソールにインしているような気分になりますね!
EMPRESS EFFECTS / ParaEQ w/Boost
Empress Effects ParaEQは史上最もスィートなギタリストのためのパーフェクトなパラメトリックEQです。ギターサウンドを一切マスクすることなく的確なイコライジングが可能です。驚かされるのはそのコントロールの多彩さ、Qカーブが各バンド毎に3タイプ切り替えられるため圧倒的に幅広いサウンドメイクが可能です。
オーバーラップした帯域を持つギタリストのためのパーフェクトなパラメトリックEQバンドは幅広い調整を可能にしています。
またEmpress ParaEQはクリーンブースターを搭載しており、ミッドブースターやトレブルブースターとしても使用が可能です。
Umbrella Company / ParaEQ より引用
ディストーション編でも紹介しました。"empress effects"によるEQペダル。
メーカーの紹介にあるように、まさにパーフェクトEQです。
そのサウンドはクリアでノイズレス、解像度がかなり高く、例えるならハイレゾのエフェクター(笑)
各ツマミの効きは抜群にいいのに嫌味な感じではなく、ナチュラルという表現では伝えきれないほど透き通ったようなサウンドです。
boost機能もついているので、歪エフェクターの前段でゲインブースターにするもよし、後段でクリーンブースター、
それから更にEQのオンオフも活用して多彩なサウンドメイクが可能になっています。
EQセクションはlow,mid,high全てにFREQUENCYがあり、Q幅をそれぞれ3段階で可変することもできちゃうんです!
その値を最大+/-15dBまで調整可能!!
インプットには0dB/-6dB/-12dBのPADも用意されているのでアクティブギターやベースのインピーダンスを気にすること無く使用できます!
これってつまり。。。
パーフェクトEQ
ですよね!(笑)
MESA BOOGIE / Five-Band Graphic
2022年10月時点では生産完了品となっています。
こいつは先に紹介したM108Sとは打って変わって各パラメータがめちゃくちゃよく効くんです!
それから、どんなパラメータに設定しても使えない音が無いという印象ですね!
ちなみにEQの周波数が他社製品と比べて特殊な帯域に設定されていて、他のEQでは再現不可です。(笑)
良くも悪くも効きがいいので好き嫌いはありそうですが、アメリカンならではのダイナミックさが堪能できます!
Electro-Harmonix/Tube EQ
2022年10月時点では生産完了品となっています。
コチラのEQはギター用ペダルタイプのエフェクターでは珍しいのですが、
ミドルのみアクティブパラメトリックタイプを採用していて、
FREQUENCYのつまみでイコライザーの効く周波数をコントロールして、BANDPASS GAINのつまみで設定した周波数のブースト/カットが可能になってます。
さらにQのつまみもついているので、作用する帯域の幅まで調整できちゃうんです!!
なんて優れものなんだ……
それをオールチューブでやってのけるのがエレハモっぽいですよねー!
メーカーからもおすすめされてますが、ギターだけでなくシンセ等に使うのもかなりおすすめ!
真空管独特の温かみのあるサウンドがアウトプットされます!
まとめ
以上!おすすめ5選でした!
今回はなかなか濃いどころの紹介になりましたがいかがでしたか?
単純に足元に組み込むのもいいですが、今回紹介した5機種はどれもレコーディングでも大活躍間違いなし!
個人的にはどれも捨てがたく全部使いたいです。
なので機会があれば、EQだけのエフェクターボードを作ってみたいと思います。笑
最後までご覧いただきありがとうございました!