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なぜSM57はレコーディングで重宝されるの??SM57の魅力をそのサウンドと共にご紹介します!

あなたはSM57というマイクを知っていますか?

レコーディングスタジオやライブハウスには絶対に置いてある定番マイクのため、

名前を知っているという方も多いと思いますが、その特徴他のマイクとの違いまで理解している人は少ないのではないでしょうか。


そこで今回はそのSM57の魅力を、他のマイクとの聴き比べを行いつつ徹底検証していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

目次

SM57とは?

SM57」(通称「57(ゴーナナ)」)とは、SHURE(シュア)という音響機器メーカーが楽器用マイクとして設計し、1965年に発売開始されたダイナミックマイクです。

SHUREとは?

1925年創業のアメリカの音響機器メーカー。

57以外にも数多くの定番マイクを生み、さらにはマイク以外にも数多くの定番機材を生み出しており、音楽に携わる者なら知らない者などいないであろう業界標準の音響機器メーカー。



同じくSHUREから発売されている、SM58(通称「58(ゴッパ)」)とは同じ設計で、主な違いはグリル部分の設計のみです。  


ボーカル用マイクとして主に使用される58は、ボーカルのポップノイズを取り除くためにフィルタが内蔵された球型グリルが装備されているのに対し、57は破裂音を考慮する必要がないので、ボールグリルがありません。

そのためグリルの先端からダイアフラムまでの距離は58と比較して短いので、57はより近いマイク位置による強い近接効果を得ることができます。

どういった楽器に使われるの?

SM57はギターアンプスネアドラム管楽器など様々な楽器の収録に使用されます。

出典:ヒビノインターサウンド株式会社 / SM57-LCEより



上記の周波数特性で表されるように5kHz以上の帯域での出力が若干高くなっており、明瞭で存在感のあるサウンドを得ることができるため、楽曲の中でも主役クラスの楽器の録音に使用される事も多いです。

特にギター録音においては「ギターのおいしい部分」を持ち上げてくれ、特にオーバードライブ系のサウンドと相性がいい印象です。

ちなみに

楽器用に使用されることが多いですが、こういった明るいサウンドを求め、ボーカル用にSM57を好んで使用される方もいらっしゃいます。



SM57が愛される理由は?

リハーサルスタジオ レコーディングスタジオ ライブハウス・・・

こういった音楽の現場には必ずと言っていいほど57があります。

なぜこのように業界のスタンダードとなるほどに愛されるのでしょうか?


定番のサウンド

先ほどご紹介した通り、様々な楽器を美しく豊かに再現できる収音特性は、定番で安心感のある「57サウンド」として、多くの人に愛されています。

「まぁ57使っときゃ間違いないか~」

レコーディングやライブの現場ではよく聞く言葉です。

高い耐久性

SM57は落としたり叩かれたりしたくらいでは、そう壊れることはないくらい頑丈です。

例えば、スネアドラムの収音時にはスティックがマイクに当たってしまうことがよくありますが、SM57はその程度では壊れません。

どれだけ音が良いマイクでも、演奏中に収音できなくなってしまう、といった事態はエンジニアにとっては死活問題となります。

安心して使えるからこそ、多くの人に愛される機材なのだと思います。

コストパフォーマンスが高い

SM57はこのように、サウンド、耐久性を兼ね備えているにもかかわらず、とても安価で購入することが出来ます。

定番マイクとして広く普及し、絶大な支持を得るのも納得です。

実際にギターを録ってみよう!

SM57がどんな音で収録できるのか気になりますよね!

それでは実際にSM57で録音されたエレキギターの音を聴いてみましょう。

ここでは、SM57を含め4つのマイクをギターアンプに設置し、マイクによるサウンドの違いを比較していきたいと思います。

SM57の音

SHURE / SM57:参考価格13860円

この音がSM57サウンドです。

アタック感があり、いい意味で硬く、ジャキ!っとした印象ですが、

まずはこの音を基準として、他のマイクの音も聴いてみましょう。

NEUMANN / U87 Aiの音

Neumann / U87Ai:参考価格456000円


コンデンサーマイクの代名詞、NEUMANN(ノイマン)の「U87 Ai」(通称:87)というマイクです。

NEUMANNとは?

1928年創業のドイツのマイクメーカー。

現在に至るまで数多くのミュージシャンに愛用され、マイク史を語る上で外すことのできないメーカーです。

存在感のある高域が特徴である57に対し、87はカラっとしていて空気間の強い印象を受けました。


これだけの価格差があってもSM57はギター録りの定番だけあって負けてない!

…的な予想をしていましたが、むしろギター録音に関しては57のほうが存在感のあるサウンドを得ることができそうです。

SENNHEISER / MD421-Ⅱの音

SENNHEISER / MD421-Ⅱ:参考価格45800円

楽器録音の定番度ではSM57に勝るとも劣らない、SENNHEISER(ゼンハイザー)の「MD421-Ⅱ」(通称:クジラ)というマイクです。

SENNHEISERとは?

1945年創業のドイツの音響機器メーカー。

定番マイクだけでなく、世界初となるオープンエア型ヘッドホンを開発したことでも有名なメーカーです。

SM57よりも豊かで明るいサウンドです。

ギター録音においては57と一緒に使われ、ブレンドされたりすることも多いマイクだけあって、

57では物足りない帯域をカバーできるサウンドといった印象です。

AKG / C451Bの音

AKG / C451B:参考価格51800円

定番コンデンサーマイク、AKG(アーカーゲー)の「C451B」(通称:451(シゴイチ))です。

AKGとは?

1946年にウィーンにて創業した音響機器メーカー。

ちなみに「AKG」はドイツ語読みで「アーカーゲー」と呼ばれるため、日本ではしばしば「アカゲ」と呼ばれたりします。

コンデンサーマイクの中でも、「スモールダイアフラム・コンデンサマイク」と呼ばれるタイプのマイクで、87のような「ラージダイアフラム・コンデンサマイク」と比べて、ハイエンドの収音と大きい音の収音に優れています。

シンバルなどのドラム金物や、アコースティックギターの収音に使われることが多いですが、エレキギターの録音においても、他のマイクでは得られないような「煌びやかさ」を得ることができます。

まとめ

SM57とは?

1965年に「SHURE」というメーカーより発売された、ダイナミックマイク。

明るく明瞭なサウンドを得られることからギターアンプ、スネア、管楽器をはじめとして様々な楽器に使用される。

SM57はなぜ愛される?

・定番で安心感のあるサウンド

・高い耐久性

・高いコストパフォーマンス

今回は定番ダイナミックマイク「SM57」の魅力についてご紹介しました。

いろんなマイクの比較も行ってみて、マイクによって得られるサウンドが異なることがわかりました。

使う用途曲のジャンル出したい音によってマイクを使い分けられる事は、レコーディングエンジニアとして高度な能力です。

そのためにも各マイクの音の特徴、特にSM57のような定番マイクの特徴というのは、必ず知っておかなくてはならない基本知識であると言えるでしょう。


今回の記事があなたの音楽作品のクオリティアップに繋がれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。