弦の検死報告書
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StudioGEN 小坂 翔太 |
ギタリスト・ベーシストの日々の消耗品
一番お金がかかってるのも実は弦では?
意外と長く持つ安い弦もあれば
高いのに即死する弦もありますね
今日はその弦の死因について…
まずギター・ベースの場合
フレットとの衝突に寄って
弦が金属疲労を起こし、振動が衰弱してしまうと言うこと
弦を押さえる度、ピッキングする度にフレットとぶつかるもんですから
これに寄る疲労は相当なものになります
ピアノも同様に弦を叩いて音を出しています
フレットにあたる様な金属ではないのですが
金属疲労はギターと同等に近いくらいあるはずなのです
しかしピアノの弦はギターとくらべれば遥かに寿命が長いのです
(一般的には数年交換しないことも多々あるそうです)
なので一概に金属疲労が原因とも考えにくいわけです
このギター弦とピアノ弦の違いと言えば
“手で直接触れるか触れないか”くらいのものなのですが
これが大きな原因にあたるのでは?と
「弦煮込み」って聞いたことありませんか??
弦を鍋に入れて熱湯で煮ると言う奇妙なものなのですが
これで死んだ弦が復活すると言うなんとも不思議なマジックであります
実際やってみると、ほんとに復活するんですよー
ただ新品と同様の寿命がありません
で、その理由を考えてみると
直接指で触れられるギター弦は
ワウンド(巻き込み)の隙間に汗や手垢が溜まり易く
これが弦の振動をミュートしてしまっているんですね
(サビも同様にミュートの原因になります)
煮込んで復活の理由は
これらの汚れを熱湯で湯がくことに寄って落とせるから
と言えるわけです
死んだ弦が新品に近い状態になって、張りのある音に戻るんですね
でもフレットに寄る疲労があるので寿命は短い、と言うことです
要するに綺麗な状態を保っていれば弦は長生きすると言うことです
実際にアルコールを含んだ、ストリングクリーナーなども市販されています
中には金属製のタワシで弦を磨いて復活させるやり方なんかもあるそうです
力技ですねぇ(^^;
またワウンドの隙間に汚れが溜まりにくい仕様の弦
コーティング弦なども最近はよく見かけます
メーカーに寄って様々ですが、一番ポピュラーなElixirなんかはほんとに錆びないですよ!
まぁ値段もそれ相応なので、張りたてを切ってしまうと悲しいですが…
手元にスペア弦がないけど新品の弦で弾きたい時に
弦煮込み試してみてください〜(^^