大阪 / 天神橋筋6丁目
スタジオ246 GEN

StudioGEN 小坂 翔太

すっかり暖かいですね。
僕はバイク通勤なのですが、この季節は気持ち良いです（＾＾
今日は先日のお話の続きで、
実際ディレイを使っていこうぜってお話です。
前回書ききれなかった、タップテンポ機能。
これはテンポディレイを使いこなすためにはマストな機能です。
頭が痛くならない文章で書けるようにがんばるので、
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早速ですが、単にタップテンポ機能と言ってもメーカーにも機種にも寄り様々なので、
実機を挙げるとわかりやすいかと思いまして、
僕の手持ちのディレイの中でも優秀なタップテンポ機能を持つ機種、
BOSS“DD-5”を取り挙げて、
ご説明してゆきたいと思います。
テンポディレイとは、曲のテンポに同期させてリズムを刻むディレイのことです。
TAP TEMPOも文字通りですが、テンポをタップすることを指しています。
タップダンスのタップです。つま先でコツコツ踏むってニュアンスですかねえ。
この機種のタップテンポの操作方法ですが、
DD-5単体では操作できず、同社のFS-5（アンラッチタイプのフットスイッチ）を TEMPO INジャックに接続すると、
フットスイッチがタップテンポスイッチとして動作し、
こいつをポンポンッっと踏むことによって、テンポ入力が出来る仕様になっています。
スイッチの形状は、メーカー・機種に寄り様々で、
タップテンポ専用のスイッチを本体に独立で装備している機種（同社のDD-20、LINE6 DL-4など）も多くあります。
独立タイプは使い勝手も非常に良いです。
DD-5にFS-5Uを接続するとこうゆう形になります。

右側に移っているフットスイッチを4拍子でポンポンッっと踏んで、テンポを入力します。
TAMAのクリックなんかにも、この機能ついてますよね。
（ちなみにDD-5は最少4回のタップで入力が可能ですが、最少2回のタップで入力されるタイプのものなどもあります）
テンポを入力してディレイをONにすると、
スイッチを踏んだテンポでディレイ音が返ってくる。
タップテンポとはこの機能のことを指します。
まったくこれだけのタップテンポ機能のディレイもあるのですが、
こいつはもうちょっと多機能で、4分で入力したテンポに対して、
8分　・　4分3連　・　付点8分　・　16分
などのリズムでディレイ音を返せる機能もあったりするのです。
DD-5には全部でモードが11種類あって、
タップテンポモードはMODE8〜11となっています。
写真はそれらの対応表です。

少し見え辛いかもしれませんが・・・
最下部の4つの音符が、刻まれるディレイのテンポを表しています。
MODE8　-　4分
MODE9　- 　付点8分
MODE10　- 　8分
MODE11　-　4分3連
となっています。
大体こうゆう風に音符を使っての表記をされていることが多いです。
いやーこいつらはほんとに便利なんですよー。
例えばギターで使う場合、
「BPM190くらいの曲で、手も休めず付点8分でタップしなきゃいけない しかも複雑な位置にアクセントがある様なプレイで＞＜；」
なんてことになると、
きっちり付点8分でペダルをタップするのはなかなか難しいですよね？
そうなるとタップしたテンポそのままでしかディレイを返せない機種では、少々厳しくなります。
なによりそんなややこしい操作を考えながらプレイするのがめんどくさいですね・・・
そこで！
タップテンポをMODE9の付点8分モードにしておいて、ポンポンッと4分でタップすれば、
BPMにバチッっと同期した付点8分のテンポディレイを使えるわけです。
こんなことができることを初めて知った時はうれしがって、
無駄にこの手のテンポディレイを使ってたものです（＾＾
今ではこれに慣れてしまったので、タップテンポのないディレイはちょっと扱い辛く感じるくらいになってしまいました。
ディレイタイムがきっちり決まっていないと、テンポディレイではなくなってしまいますから・・・
ありがちなのトラブルとして、
セクションのつなぎ目のフィルなどをきっかけに、リズムが全体的に走っていってしまった場合、
またここでディレイタイムと曲のテンポがずれてしまうわけですが、
あらら・・・となったこんな時も、
ポンポンッっとタップテンポでディレイタイムを再入力すれば、そんな事態も楽チンに免れるわけですよー。
他にも、16分できっちりタイムを決めたい場合、
ノブコントロールでは難しく、16分できっちりタップテンポと言うのも至難の業です。
しかし残念ながら、このDD-5にはタップテンポで16分に設定できる機能がありません。
この場合はどうするかと言うと、
MODE10の8分にしておいて、8分でタップします。
ディレイタイムは曲のテンポの16分に設定されます。
多少忙しいですが、このくらいなら十分実用的と言えますねえ。
ライブやリハでは、いちいちディレイタイムの設定に時間を取られるのはうっとおしいものですが、
このタップでディレイタイムを設定するのに慣れておけば、
なんらストレスを感じることなく色んなテンポディレイを使いまくれるわけです。
僕は使いまくってます＾＾ｖ
LINE6のDL4、ECHO PARKと言う機種などは、親切な機能も搭載していて、
入力したテンポに合わせてLEDがチカチカ点滅してくれるので、視覚的にもとてもわかりやすいのです。
エフェクトボードに組み込んで現場で使っていると、意外とこうゆうさりげない動作にありがたみを感じることもあります。
最近見つけた機種（名前とメーカー忘れちゃいましたが・・・）では、
通常あるはずのディレイタイムノブがなく、
その代わりにタップテンポスイッチがついている、なんてゆう変り種も存在する様です。
確かにそれでも成立しそうですが、やっぱりちょっと寂しい感じもしましたけど＾＾；
ここでちょっと応用編なのですが、
少し変わった使い方だと思いますが、
僕はギターにディレイを2台、直列に接続して、
片方は4分・もう片方を付点8分のテンポにディレイタイムを設定して、
頭一発のピッキングとディレイだけでちょっと複雑なリズムを刻んだりもします。

こうゆう形になり、
右のディレイが4分、左のディレイが付点8分に設定されています。
設定を逆にしたり、8分と4分3連なんかでもおもしろいですね。
テンポと接続順で様々なバリエーションができますし、
この写真の接続だと、ステレオでアウトプットしているので、
ディレイ音が右へ左へ飛び、単体のステレオ（ピンポン）ディレイより更に奥行がでます。
実際スタジオなどでボリュームを出して鳴らすとなかなかすごいですよ＾＾
ディレイとディレイの間にフェイザーやフランジャーなんかを挟むと、
ウネりの効果も加わっておもしろいですよー。
これは接続順がポイントで、ディレイとディレイの間に挟むことで、
モジュレーションが段発的なおもしろい波形に聴こえて、なかなかトリッキーなサウンドになります。
間に挟んでいるのがフェイザーなら、
いわゆるSTEP PHASERに似たニュアンスになります。
波がアルペジエイター的にあちこちに飛ぶ効果です。
（デジタルのコンパクトエフェクターやマルチエフェクターに入ってるいるのを見たことありませんか？）
スクエア波のトレモロとディレイを同期させたりしても、おもしろいですねー。
うーん、揺れモノについてもっと書きたくなってしまいましたが、ここでは我慢します・・・
この2台使いの場合、ディレイタイムは1台で使うより更にシビアに設定しなくてはいけないので、
2台使いのテンポディレイは、タップテンポがないとやる気しないですねえ・・・
余談になりますが、タップテンポ機能にも機種ごとに　クセ　があります。
例えば上の写真に写っているLINE6のECHO PARKは、タップテンポが少し走る感があるんです。
きっちり踏んでも、返ってくるディレイ音が気持ち早いと言う・・・
個人的には許容範囲なのですが、気になる人もいるかもしれないですねえ・・・
BOSSのDD-20やDD-5、AKAIのHEADRUSH2なんかは、バチッ！とっ合ってくれます＾＾
特にDD-5は気持ちいいくらいピッタリって感じで、僕が使ったことある機種の中では一番です。
AKAIもバチッっと合いますが、踏んだテンポで返ってくる機能しかないのが残念ですねえ（音は好きなんですけど）。
こういった部分は実際に使ってみないとわからないので、試奏の時は注意が必要だったりします。
なんだか小難しい話もたくさんしてしまいましたが、
実際は超簡単に使えて、なーんにも考えなくても誰でもすぐに使えると思います。
ディレイタイムのノブをコントロールするより全然簡単です＾＾
んー、やっぱりブログ一回分になりましたね。しかも長いですかね・・・
でもそれくらいタップテンポは、テンポディレイの可能性を広げてくれる素晴らしい機能だと思います＞＜
今回紹介したDD-5はいわゆるデジタルディレイなので、
音は当然デジタルディレイの音色のみなのですが、
最近のハイテク機種には、
アナログディレイ、更にはテープエコーの存在をも脅かすものがあります＞＜
モデリング技術とは恐ろしいものです・・・
次はそうですねえ、音色についてまったく触れていないので、
そういったハイブリッドな機種や、それらの音色について掘り下げていきましょうかねえ。
今月末に、BOSSからめちゃくちゃ気になる新機種も発売される様ですし・・・
それではまた　（＾＾/