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AMP斬り -JC-120-

ども!
コサカです
扇町DICEが一旦閉店してしまうみたいです
好きなハコだったので残念ですが
4月から名前を新たに、またライブハウスとして蠢いてゆくそうです
んーそれはそれで楽しみです
ギタリストの皆様
と言うよりはむしろ自分のために
改めて、我スタジオGENに常設してあるアンプについて研究してみようと思い立ちまして
本日はそのサウンドの特性やコントロール、仕様について書いてみようと思います
初回は
古の昔からのド定番”石”アンプ
Roland JC-120
jc


弾いた事ないよーって人は居ないでしょう
2chのトランジスタ・コンボアンプです
ちなみに冒頭で使った”石”ってのはトランジスタのことを指し
対してチューブ(真空管)アンプは、チューブを”球”と呼び”球アンプ”と呼ばれます
というか呼ばれていました。て感じでしょうか
ちょっとそんなん言うてみたい感じちゃいますか?
“石アンプ”全般に置ける特性(ギタリスト目線で)をざっくり挙げますと
・すぐ音が出る
・歪みにくい
・音が近い(平たい)
・個体(状態)差が比較的少ない
えっと、うる覚えレベルの箇条書きですが…
まず「すぐ音が出る」
このへんは真空管とトランジスタの構造の対比になってしまうのですが
トランジスタは真空管の様に”温める”必要がないので、結果そう言うことになっております
ほとんどのトランジスタアンプにスタンバイスイッチがついていないのも、その特性の上です
必要がないから、ついていないのです
ここから余談ですが、現在その「すぐ音が出る」ことに対して
あまり有り難味がないのも事実で
例えばかの昔のMarshallのJCM800(フルチューブアンプ)なんて言うと
パワースイッチを入れてから2時間くらいしてから、やっとまともな(いつもの)音になるのです
これは真空管が温まりきるまでにかかる時間で
現在の(ほとんど)全ての真空管アンプには高昇圧トランスが内臓されていて
真空管が温まりきるのに、長くて5分と思っておいて問題ないと思います
とりあえずギターをケースから出す前に、パワースイッチをパチっとオンしといてあげれば
あとは弾く前にスタンバイスイッチをオンすれば大丈夫てな感じです
自分も一度Marshallの1959と言うアンプのオリジナルを所有していたことがあるのですが
この待ち時間に何度も泣かされました…
言ってしまえば「実際使えないし」
そのくらいの次元で使い勝手が悪いのです
そこから考えると、パワーオンですぐいつもの音が出るってのはやっぱり革命的だったのでしょう
ここから音の話になっていきます
歪みにくい
少し詳しく言えば、プリ部やパワー部では歪みにくい!
これもやはり例外が存在するのですが
基本的にトランジスタの特性としては歪まない設計が簡単なのです
なので、トランジスタらしさと言う観点でいくと「歪まない」と思っておいて良いと思います
JCもこの歪まない部類に属するのでしょう
クリーンなままそこそこな大きい音が出せます
ギターの出力がとんでもなく大きい場合を除いてですが
パッシブのギターならまあ歪むことはまずありません
逆に歪ませたい人はエフェクターで歪ませるしかない、と
エフェクターで歪ませる人にとっては
エフェクトON時にそのエフェクターの歪み以外の歪み成分が乗らないと言う点では
おいしいところだったりするかもしれません
それに絡んでくる点で
基本的にはトランジスタアンプに”ゲインブースター”は使えないと言うこともあります
今では様々なブースターがありますが
そもそものブースターと言うのは
単純にギター側の出力を大きくすることで
アンプのプリ部に負荷をかけて歪ませると言う目的で使用するものです
ギターのボリュームをブースターで大きくする”だけ”なのですが
これが真空管が相手だと、不思議なくらいうまく歪みの量だけ増えたりするのです
メリットとしては、バイパス時のキャラクターをそのまま残してゲインアップすることと
アンプにかかる負荷が増えることに寄り、太く感じる音を得られるというところです
これがアンプがトランジスタだと
ブースターで負荷をかけてもまったく歪んでこないのです
そして歪まないボリュームがひたすら大きくなります
そういった目的がない限り
トランジスタアンプに対しての過大入力はあまり意味がないのです
また余談ですが
ブースターでも、例えばハイを強調するために使う
トレブルブースターなんてものもあるのですが
こういったレンジを操作するためのブースターなんかだと
トランジスタアンプでもうまくリアクションしてくれる場合もあります
また、常にクランチ派の人なんかでは、オーバードライブを常時ONで
プリアンプ的に使う人なんかも居ますね
こうゆう方々にとっては、JCはあまり良いアンプだと思えないことでしょう…
「JC対策」なんて言う言葉も存在するくらいですし
そして音が近い(平たい)
先述した部分から派生して
トランジスタは、言葉にしにくいですが
パキっとしたキャラクターを持っています
特にJCに関して言うと
アンプの近くで音を聞くと、割りに迫力のある音をしていても
5mくらいの位置で聞いてみると、迫力に欠けたり輪郭がぼやけていたりと言った現象が多々あります
スピーカーについての話は一旦置いておいたとして…
これもトランジスタの特性でもあるのです
人口密度の高いスタジオワークの中などでよくあるのですが
ボーカルさんが
マーシャルは音が大きいのに聴こえにくい
JCは耳にあたって痛い!
近くに居るとよく聞こえるのですが
ベーシストやドラマーまで届きにくいJCは
ボーカルの位置ではうるさすぎたり
こうゆう時はやはり、アンプの向きや位置で対策するのがベストです
そういった現象はボリューム操作ではどうにもしにくいって証拠ですので
JCがスタンドの上にあってそうなってしまったら
下に置いてみる、さらにJCを縦に置いてみるのも有効かもしれませんよー
単純に上に位置しているスピーカーが自分の耳に近くなるのと
ローが床を伝わないって意味でも
すっきりタイト感が出ることもあるかと思います
えーっとずいぶん長いですが最後に
個体(状態)差が少ない
これは単純に、真空管は結構な勢いで状態が変化するのに対して
トランジスタはそう変化しにくいので
って話です
チューブアンプでプリ管が一本デッドしていたとしても
音は出ますが、やはり整った状態とはサウンドが違っています
そういったこともないので、やはりいつも同じ音は出しやすいですね
ただスピーカーの状態となるとなかなかそうもいかなかったりしまして
そうとうヘタりこんでいるスピーカーを積んでいるJCでは
ボリュームをあげていくと、なかなか思いっきりスピーカーで歪むことがあります
スピーカーディストーションと言う現象なのですが
実際のところ、その状態のものが多いと思います
JC-120の純正スピーカーの特徴として、それが起こりやすいのかな?と個人的に思っております
(批判の意はまったくありません)
むしろまっさらのスピーカーよりは
ある程度エイジングされて慣れたものの方が良いと思ったりします
あまりいきすぎているものを除けば…
たまーに新品のJCを弾く機会などがあれば、そのへんに注意してサウンドチェックしてみてください
スピーカーの状態ってサウンドにかなり関与しているので
新品のものを鳴らしてみると、パキっとキラっとした印象を持つことでしょう
ここからは完全にJC-120に特化した部分です
まーずいぶん脱線しましたが。。。
まずは2チャンネル仕様と言うことなのですが
これらの違いについて
どっちも同じです
Distotion・Reverb・Chorus or Vibrato
あとはSend – Returnのいずれかを使うのであればCH2(向かって右側)にインプットしてください
ちなみに一番右についている2つのコントロールは
コーラスには効かないのでご注意を。
あのSPEEDとDEPTHは、なぜかヴィブラートにしか効かないのですよ。
そのへんは使わない方はCH1に入れる方が簡潔そうです
特殊かもしれませんが
どちらも同じ音の出る2CHとなので
A/Bボックスなどでパラって両方のチャンネルにインプットして、
片方はフラット、片方はミドルを突いたリード向けなサウンドなどにセッティングしておくと
2CH仕様の恩恵を受けることができるかもしれないですね
コントロールはシンプルな3バンドイコライザーと
BRIGHTスイッチがありますが
このスイッチはどうも自分にはあまり必要性は感じないです
ハムバッカーでプレゼンスで飛びぬけさせたい時など以外では
あまり使う必要も感じないのですが
このへんは完全に好みもあると思います
しかし基本的にはこういったスイッチ類はとりあえず使わないのが正攻法かと思います
そして各チャンネルごとにインプットが2つ装備されておるのですが
個人的には単純にボリュームが合う方に入れれば良いと思います
HIGHに入れてボリュームノブである程度まで。でセッティングするも良し
LOWに入れてボリュームでがっつりめに稼いでみるも良し
扱いやすいと感じる方で大丈夫だと思います
基本はHIGHに入れて大丈夫ならそのままで
なんかうるさいと思ったら微調整の効くLOWに入れてみるとか
使うギターや弾き手に寄って
各々の好きに料理する感じになると思うのですが
やはり間違ってもハイゲインで重圧なモダンサウンドは作れないでしょう
完全にイナタイ方が得意なアンプです
自分が箱ものギターを使うのであれば
あえて(良い意味で)このアンプで弾きたいと思うこともあったりします
しかしながらこのアンプで満足できるサウンドが出せれば
ほぼ確実にどこにでも置いてあるので
しかもほぼ確実に同じセッティングなら同じ音が出せるので
強い見方に出来ることと思います
僕個人としてはアンプとして見れば
「良い(好きな)アンプ」と一言で言えるわけではないですが
利便性や耐久性、JC特有の柔軟性なども含めた総評としては
「悪いアンプ」とは全然思いません
他人が弾いてるのを聴くと
あれ、JCでも意外といい感じちゃうんかな
これギタリストなら結構思ったことありません?
いやーアンプ一台でこんだけ書いてしまうとは…
次はまたド定番
Marshall JCM2000を斬ろうと思います。

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